インフラ維持費が東日本大震災前の1.8倍になったということは、つまりそれだけ地方自治体が苦しんでいるという現実がある。表向きは「復興のために必要な投資」という建前があるが、実際のところはあまりにも厳しい財政状況が多くの人々の生活を脅かしているのだ。この二面性に私たちは、どう向き合うべきなのか。
まず、建前としては「復興のための維持費が必要だ」と声高に叫ぶことができる。しかし本音を言うと、多くの自治体ではこの維持費の負担が重すぎて、日に日に身動きが取れなくなっている。新たな財源を確保するために、税金を上げるのか、サービスを削るのか…いずれにしても、我々市民にしわ寄せが来る可能性は高い。
ここで興味深いのは、復興が進んでいる地域とそうでない地域での格差だ。本来であれば、すべての地域が均等に助け合うべきなのに、一部では何かと理由をつけて「大きな傷」という名のもとに、ふんだくっている現実がある。まるで「お金は出すから、文句を言うな」という企業の言い回しみたいだ。さらに、復興を謳い文句にした補助金の行方が不透明な場合も多い。結局は、予算がまったく消化しきれず「効率性」を語りつつ、実際は何も進まないパターンだ。
30代後半から50代の読者にとって、このニュースは他人事に感じられない部分が多い。特に、会社員として働く人々にとっては、給与水準やローカル経済にどのように影響するのかという視点が重要だ。もし自治体が税金を引き上げざるを得ない状況にあれば、自分の手取りが減るかもしれない。さらには、地域経済が疲弊すれば、自らの仕事や将来的なキャリアにも影響が出てくるのは自然の流れなのか。
もちろん、インフラ維持費が上がるのは当然だという見方もある。老朽化した施設や道路の修復にはお金がかかる。しかし、今後も維持し続けるためには、納税者の理解を得る必要がある。でも、その理解を求めるための説明があまりにお粗末では、いくら「必要」と言われてもただ納得するわけにはいかない。肝心な部分が見えないようでは、困惑するのも当然か。
正直な話、このニュースを「他人事」で済ませるのは簡単だ。問題は、自分の仕事や給料にどう跳ね返ってくるか、だ。どんなに建前を並べても、「それでどうなるの?」という本音がたくさんあるのが現実だ。重要なのは、私たちがこの問題をどう捉え、行動に移すかだと思う。


コメント