最近の経済ニュースに触れると、どうしても気になるのは“物価上昇”だ。建前としては「生活が豊かになった」とか「消費が刺激されている」といった声が聞こえてくるが、本音の部分に目を向けると、家庭の財布はますます厳しくなる一方なのか。
30〜50代のビジネスマンたち、特に早めの定年退職を考えている人も多い昨今、この物価の動向が自分たちの生活にどれほど影響を及ぼすのか、その実感が居心地の悪さを醸し出しているのだ。企業の利益が上がっているからと言って、社員の給料が自動的に上昇するわけではない。このあたり、週刊SPAの読者には特にわかる話だろう。周囲を見渡せば、社内のボーナスの額や給料明細の見直しに頭を悩ませながら「今年も厳しい。なんとか転職しようかな」といった声もちらほら。
本音としては、負担が増えた無駄遣いを減らすためにギリギリの予算でやりくりをし、「なぜ俺たちはこんなにも苦労しているのか」とぼやく場面が増えてきているのだ。建前としては「経済全体が良くなると信じて」「未来のために投資しよう」とポジティブ思考を装っているが、周囲の現実を目の当たりにすると、どうしても眉をひそめてしまう。
もっとも、本当にお金に困っているケースはそう多くないのかもしれない。日々ランチやコンビニでの小物購入、さらには週末のレジャーにお金を費やしている人も多い。いわば生活水準が上がり、「ちょっと贅沢」な暮らしをするのが当たり前となった結果、実際にはその影響を感じにくいのだろう。ただ、「だって周りみんながそうしているから」という抑圧的な理由で消費を続けている節もあるから、矛盾が生まれているのか。
皮肉なのは、こうした環境の中でも企業は「人手不足」と叫び、まるで人を求めているように見えることだ。給料が上がらず成長もしないのに、企業側は「求職者が来ない。もっと条件を良くしなくては」といった言葉を繰り返す。実際、職場環境が悪く、残業が当たり前の会社が多い中で新しい人材を獲得しようとするのは至難の業だろう。こんな状況なのに企業側は必死に「デジタル化」や「ITスキルアップ」と声高に叫ぶが、実情はまったく追いついていないのが本音なのか。
要するに、経済ニュースに示された物価の上昇や企業の業績が、いざ自分の給料にどのように影響するのかを真剣に考えるべき時期に来ているのかもしれない。正直な話、このニュースを『他人事』で済ませるのは簡単だ。問題は、自分の仕事や給料にどう跳ね返ってくるか、だ。


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